サピックス2021年冬期講習の日程・カリキュラム・学習方法(5年・4年)

サピックス(SAPIX)4-5年生は、12月25日頃から冬期講習が始まります。

この記事では、サピックス4年生・5年生の冬期講習の内容を説明した上で、特に注意してほしいNoや学習方法についてお伝えいたします。

年末年始の慌ただしい中ではありますが、講習はデイリーチェックがありませんし、次の定着確認のテストまでのスパンが長いこともあり、しっかりと身につけられないまま次に進んでしまうお子様もいらっしゃいます。コベツバの「サピックス解説・対策のStandBy」ではいつも通り解説動画・ポイント動画に加えて、平常授業のように定着を確認することができる「冬期模擬デイリーチェック」も公開しておりますので、定着確認にご活用ください。

また、以下の動画(音声のみ)では、現4年生・現5年生の保護者様に向けて、冬期講習・1月組分けテストに向けて、どのように学習を進めたら良いのかについてお伝えしております。

例年、よくいただくご相談や疑問にも答えておりますので、合わせて是非ご覧ください

▼5年生 冬期講習の概観と各NOの注意点

 

▼4年生 冬期講習の概観と各NOの注意点

 

▼1月組み分けテスト平均点・難易度・対策(5年生・4年生共通)

 

コベツバでは、上記の記事でもご紹介しておりますように、冬期講習の解説・ポイント動画・定着確認の冬期デイリーチェックに加え、「1月組分け対策」もご好評を頂いております。

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今回お話ししますサピックス1月組分けテストの概要・平均点・対策については、以下のラジオでもご紹介しておりますので、よろしければご視聴ください。※新4年生のみにフォーカスした内容 […]

サピックス5年生の冬期講習

冬期講習(5年生)の日程とボリューム

【ボリューム】
国算 各4コマ 理社 各2コマ

【授業日】
首都圏:6日間
12/25~12/28,1/4,1/5

関西圏:3科目の場合5日間、4科目の場合6日間
12/25,12/27,12/28,12/29,1/3,1/4,1/5

と、進行していきます。4年生、6年生と違い、5年生は、毎日算数授業があるわけではありませんから、できる限り学習の積み残しがないように次に進むことができれば良いですね。

冬期講習(5年生)のカリキュラム・詳細

それぞれのナンバーの詳細は以下からご覧ください。

  • 冬期No1「数に関する問題」
  • 冬期No2「平面図形」
  • 冬期No3「比と割合」
  • 冬期No4「速さに関する問題」

コベツバの「サピックス解説対策のスタンバイ」では、サピックス冬期講習の全問解説、ポイント動画、理解を深める類題、模擬デイリーチェック(後ほど説明)を配信しております。

それぞれのNoの各問題の注意点等は(それぞれのNoの↓または+をクリックした先の箇所にて)紹介させていただいておりますが、以下、新しく習う2つ要注意ポイントをご紹介させていただきます。

N進法の学習

今後の授業で、体系的に学習する機会はほとんどありません。(もちろん土曜特訓の演習や1年後の6年生No34では登場するものの、しっかり身につけられているお子様は一部に留まっている印象です)

しかし、近年では御三家以外の難関校(御三家受験者の併願校)の入試に出題されることが多く、当該出題年度の学校の算数平均点が下がりやすい傾向にあります。

少しN進法に関連する問題が出題された学校×年度をご紹介いたします。具体的に見てみましょう。

・早稲田ー2015年第1回
・聖光学院ー2016年第1回
・豊島岡ー2015年第1回
・渋谷教育学園幕張ー2019年第1回

それぞれ、直近の一次入試(渋幕以外は二次入試)の中で相当受験者平均が低い入試です。 もちろんN進法以外にも難問が揃ったとはいえ、今年度の『コベツバ過去問動画解説』のN進法の正答率が簡単なものでも30〜50%の中に入っていることを考えると、少なからず影響があったのではないかと推測することができます。

難関校では、5年生で習うような通常の「N進法」、少し応用である「ニセN進法(これは昨年度から追加された内容になります)」だけではなく、より発展させた「0なしN進法」が出題されることもありますから、今回の単元のテキストレベルの「N進法」はどんなお子様でも、難関校を狙うお子様は「ニセN進法」も含め、スラスラできる状態に仕上げておく必要があるでしょう。

2: 図形の移動(特に円の転がり)

「図形・点の移動」という単元は、図形の移動に特化している駒場東邦中学を除けば、決して入試問題で頻出トップ3に入るほどの分野というわけではありません。

それを反映しているからでしょうか。4年〜6年を通じて「図形・点の移動」は、「速さ」「文章題」「平面図形・立体図形」といった鉄板の単元ほど、取り扱われる機会が多いわけではありません。

だからと言って、もちろん本番で出題されないという訳では全くありませんし、もちろん今後の模試でも出題される単元ではあるのですが、やはり復習頻度が低いが故に、他の単元がよくできるお子様でも正答できない印象を持ちます。

実際に、『コベツバ過去問動画解説』の受験生の正答率データを見ましょう。

【レベルA得点率ワースト3分野】

単元名得点率
1図形・点の移動61%
2水と水グラフ66%
3文章題(割合なし)67%
4立体図形67%

【レベルB得点率ワースト3分野】

単元名得点率
1図形・点の移動35%
2立体図形38%
3水と水グラフ39%

レベルA、レベルBということは「合格者でも解けない難問」ではありませんから、できる限り取りこぼしを抑えたいレベルになるのですが、どちらとも「図形・点の移動」の得点率が最も低くなっています。

(カリキュラム変更の可能性はあるものの)おそらく冬期講習ではこれまでの図形の移動の復習に加え、円転がり(外回り・内回り)を習得することになるかと思いますが、復習頻度が少なく、結果として1年後も課題として残っている可能性の高い単元であるからこそ、丁寧に身につける必要があるでしょう。


以上、5年生の冬期講習はどれだけ時間がなくとも「図形の移動」「N進法」だけは、しっかり習得した状態で終えることが重要、ということになります。

コベツバではテキストの「ポイント動画・解説動画・類題」に加えて定着確認の「冬期模擬デイリーチェック」を公開しておりますので是非ご活用ください。

   
   
   
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冬期講習(5年生)の具体的な学習方法

今回の講習は積み上げ式の夏期講習とは違いますから、必ずしも前回の内容を理解していなければ次でつまづいてしまう、ということはありません。

とはいえ、授業の記憶が薄れないうちにもう一度学習しておくことが結果的に最終定着までの近道であるのは当然です。

まず帰宅後はできる限り「デイリーサポートA〜D(お子様によってA〜C)」に取り組みましょう。(コベツバの「サピックス解説対策のスタンバイ」利用者の方は、掲載されている応用フラグを省いていただいても構いません。Dでも応用とは言えない問題が掲載されていることもございますので、ぜひ取り組みましょう。)

その際にはいつもご紹介させていただいているように「理解度記号(◎◯△×)」を振っておきましょう。

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そして、正月休みや冬期講習終了後に「1回目に△×」だった問題と、その類題(デイリーサピックス、またはコベツバ利用者はコベツバ類題)に取り組みましょう。

どうしてもその時間が取れないお子様や、さらに定着を目指すお子様向けにコベツバでは普段のデイリーチェックと似た形式の「冬期模擬デイリーチェック(テスト形式)」※サンプルはこちら を提供しておりますので、理解確認・定着にご活用ください。「サピックス解説対策のスタンバイ」は1週間無料で体験できます。

サピックス4年生の冬期講習

4年生の冬期講習は12月までの平常授業から比べると、難易度・量ともに負荷のかかる内容となっています。

一般的に、5年生からが中学受験に向けた学習量が増える時期ではありますが、4年生の冬期講習はその序章であり「そろそろ高学年に向けた本格的な内容になってきた」ことを感じる内容です。

例年、「この講習から難しくなった」「なんとなく過ごしていたら、講習の内容があまり身についていなかった」というお声を頂くことが多いのが4年生の冬期講習であり、習ったポイントがそのまま5年生の基礎につながることから、しっかり押さえておきたい講習になります。

もちろん「受講してみたら難なくクリアできた」に越したことはありませんが、全体像や注意点をご紹介させていただきます。

冬期講習(4年生)の日程とボリューム

【ボリューム】
国算 各6コマ 理社 各3コマ

【授業日】
首都圏:6日間
12/25~12/28,1/4,1/5

関西圏:3科目の場合5日間、社会はこのうちの3日間
12/25,12/27,12/28,1/3,1/4,1/5

と、進行していきます。

夏期講習と比べると、期間も短く、また間に数日間の休みがあることから「意外と楽だな」という印象を持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

違いとしては、夏期講習が前半の3分の2程度は復習メインであったことに対し、冬期講習は多くの新しいポイントを習っていくことです。

とは言え、これは4年生冬期講習に限った話ではありません。5年生の特に夏以降は「講習と言えども、平常授業と同様(時々、それより難しい)内容も次々に習得するのが当たり前」の世界になりますので、今回の講習を通じてご家庭それぞれの「サピックスの講習の乗り切り方」を掴んで欲しいと思います。

冬期講習(4年生)のカリキュラム

まず、冬期講習で習うNo1~6までの家庭学習の重さ(新しい内容が多いか、難易度の高い技術が入っているか)と入試重要度で評価すると以下のようになります。

講座名重さ入試重要度
冬期No1「平面図形①」
冬期No2「数のせいしつ」
冬期No3「平面図形②」×
冬期No4「場合の数」
冬期No5「立体図形」
冬期No6「総合(01-05の復習)」

それぞれのナンバーの詳細は以下からご覧ください。

  • 冬期No1「平面図形①」
  • 冬期No2「数のせいしつ」
  • 冬期No3「平面図形②」
  • 冬期No4「場合の数」
  • 冬期No5「立体図形」
  • 冬期No6「総合(01-05の復習)」

重要かつ難易度が高い内容も多く含まれますので、年末年始のお休み期間に忘れないうちにしっかり復習した上で、後半の授業に望むことが重要です。

特筆すべき単元はNo4「場合の数」とNo5「立体図形」です。5年生中盤頃から成績低下のご相談を頂くことがあるのですが、その背景の1つとしてこの2単元の「技術習得不足」が挙げられます。

4年生のテキストのレベルであれば、場合の数はそこまで工夫をせずとも書き出しに頼って正解を出すこともできるでしょうし、立体図形の場合「なんとなく」であったり「1つ1つ計算する」方法で解くこともできるでしょう。

だからこそ、本来4年生で習得すべき技術を身につけることがないまま、高学年に進んでしまう、というお子様がいらっしゃいます。

この2単元については、ちょうど冬期講習でポイントを掘り下げていく段階ですから、「1つずつ数えたり、計算しているが故にいつもより時間がかかり過ぎていないか」「最初の答えで間違えることが、これまでに比べて多くないか」という点に注意しながら取り組んで欲しいと思います。

コベツバでは高学年に繋がる解法を意識した、ポイント動画・テキスト解説動画・類題、に加えて定着確認のための「冬期模擬デイリーチェック」を公開しております。4年生は秋以降の文章題から多くのご登録があり、冬期講習も帰宅後早々解説動画とともに学習されておられるメンバー様が多数いらっしゃいますので、是非お試しください。

   

   
   
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冬期講習の具体的な学習方法

1: 思考力問題以外は、できる限り取り身につけて

基本的には普段の学習と変わりませんが、Noから次のNoまでの期間が少ない分、普段もっと時間をかけて学習している子供達にとっては「何を減らすか」が鍵になってくるだろうと想像します。

一つは、「頭脳トレーニング」「冬の思考力アップ」「入試問題に挑戦」を時間がない中では、省いて行くことです。それらは貯めておいて学年の切り替わり時期にやっても影響はほとんどないと言えるからです。

反面で、他の問題群については、サピックスがいつもそうであるように問題数も非常に絞られていますので、基本的には応用まで含めて頑張って身につけてもらいたいと思います。

理由は、一度目は「応用」ということで学んだものが、5年生では「標準」に出てくることが多いからです。「応用」で一回目を経験していると、その時には曖昧な理解であっても2回目の時に十分に理解が進むのが人間だからです。

2: 帰宅後の学習スケジュール

講習から帰宅後「復習しよう!」に取り組みましょう。

間違えてしまった問題だけは、出来るだけそのままにせず関連するステップA~C(StandBy利用者はStandBy類題)を抜粋して取り組みましょう。

ここまでは次の授業までに行って欲しい学習です。

次に、冬期講習はデイリーチェックがありませんが、もちろん新しい内容を数多く習うわけですから、復習と定着確認が重要です。

正月休みや冬期講習終了後には、すでに終了したNoの「ステップA〜C」「復習しよう」「StandBy類題」のどれかを利用し、網羅的な復習を行いましょう。(総合01-05の単元で復習できるのでは?、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、全ての論点を扱っている訳ではありませんし、逆に新しく習う内容もあります)

その時間がどうしても取れない場合でも、StandByにて通常のデイリーチェックと類似する形式の「冬期模擬デイリーチェック(配点付き)」※サンプルPDF(問題) を提供しておりますので、いつものテストの感覚で取り組んでみて、出来の悪いNoだけはもう一度復習しておきましょう。